1989年に発売され、現在もシリーズが継続している『SDガンダム外伝』シリーズ。その第一弾として発売された『ラクロアの勇者』が、発売25周年を記念して新規イラストを収録し現代に復活。コンプリートボックスとして発売されたものを入手したので、さっそくレビューシてみたいと思います。
2014年は『SDガンダム外伝』が誕生して25周年
現在、第33弾までシリーズを重ねている『SDガンダム外伝』シリーズは、【スダ・ドアカワールド】というファンタジー世界でガンダムたちが活躍する姿を描いたもので、戦国時代をモチーフにした『武者ガンダム』シリーズと並んで人気の高いシリーズでした。現在30代以上の方はデパートやおもちゃ屋などでよく買ったりしたのではないでしょうか。
そのスタートは1989年発売の初代『ラクロアの勇者』でしたので、今年で『SDガンダム外伝』が誕生して25周年ということになります。実は2007年には『SDガンダム 外伝 コンプリートボックス Vol.1』(AA)という『ラクロアの勇者』を復刻させたものが発売されたのですが、この時はカードダス発売20周年企画でした。
今回発売になったのは単なる復刻ではなく、全42種類のカードイラストを全て変更した“現代版”であり、復刻版を購入した人にも楽しめる内容となっております。ただしイラストはすべてが今回のための完全新規ではなく、スマホ向けゲーム「ナイトガンダム パズルヒーローズ」からの流用も多くあるそうなのですが、私はこのゲームをやったことがないのであくまで初代『ラクロアの勇者』との比較になります。
販売形式は、昔の1枚20円のカードダスではなく、現在の『SDガンダム外伝』シリーズの販売形態であるコンプリートボックス方式(カード全種にバインダーがセットになった物)になっております。
セット内容
コンプリートボックスのセット内容は以下。
- カード44種(ノーマル:36種・プリズム8種)
- ブックレット:1冊
- 特製6ポケットプレミアムバインダー:1冊
- ジャンボカードダス 1種
- 「ラクロアの勇者」カードダス筐体 ディスプレイパネル:1枚
価格は8424円で、プレミアムバンダイで発売されました。正直、復刻版が5000円ほどでしたので(しかも『ラクロアの勇者』編と『伝説の巨人』編のセット)、価格的にはかなり高くなってしまいました。この辺は新規イラストとバインダー、ブックレットの価値をどう見るかで変わってきそうです。
カードの紹介
カードはイラスト部分が変更されたほかは、文字が大きく見やすくなっています。
また基本的に初代と同じセリフやHPになっていますが、いくつかのカードではその部分も変更になっております。
カード裏面についても変更があり、ストーリー説明のみだったのが、そのカードの説明文も追加されています。
- 旧カード
- 新カード
さて、ここではいくつかのカードをピックアップして紹介します。比較用に1989年に発売された初代のカード(復刻版)も載せますので、どんな風に変化したのか参考にしてください。
左が初代・右がリニューアル版です。
- 妖精ジムスナイパーカスタム
基本立ち絵だったのが、動きが加わって、より躍動的になっております。この他セイラやスレッガーのカードも同様の傾向です。
- 騎士ゲルググ
やたらとカッコイイキュベレイ型の敵イラストが追加された騎士ゲルググのカード。HPも少し増えています。
- 騎士サザビー
今回的キャラでは最も変わったように見える騎士サザビー。敵キャラではサタンガンダム以外で唯一のキラカードなので優遇されているようです。HPは100も増えております。
- 騎士ガンダム
No.1の主人公・騎士ガンダムは手に持った武器が剣から電磁スピアになっております。なお、騎士ガンダムのカードだけ、初代版のカードがこのセットに付属しております。
- サタンガンダム
横向きだった初代から、全身オーラを出す迫力のあるものに変更。セリフも「何だ、お前は・・・?」から「よくぞきた騎士よ!」に変更されています。
- ブラックドラゴンと配下のジオン族
今回の“現代復活編”のために、SDガンダムの生みの親・横井画伯の手により完全に新規に描き下ろされたカード。
ブラックドラゴンを中心に騎士ガンダムの前に立ちふさがるジオン族が集結したカッコイイイラストになっています。
前回の『ラクロアの勇者』復刻版での描き下ろしカードが、三種の神器を装備した騎士ガンダムだったため、今回は対になるブラックドラゴンになったのかもしれません。
- ジャンボカードダス
こちらはバインダーに付属しているジャンボカードダス。大きくて迫力はあります。
外箱とバインダー
商品一式が入っているボックスは厚手の紙製であり、復刻版のペラペラボックスよりも頑丈に作られております。
この辺りは、近年発売の「プレミアムコンプリートボックス」シリーズと同じようで安心しました。
付属のバインダーには今回のカードを全て収納することが出来ます。
デザイン面でいえば、わりと地味だった復刻版(画像左)とは違い、箔押しでキラキラ光るカッコイイもの(画像右)になっております。
ただし、付属のリフィルポケットは前回と同様に非常に安っぽく(他は日本産なのにリフィル部分のみ中国産)、この点は残念でした。
当時のイラストも収録された解説ブックレット
付属のブックレット「ラクロアの書」は全15ページ。フルカラーで収録されています。
この中では初代『ラクロアの勇者』と今回との全比較や、騎士ガンダム25年の歴史がイラストと共に簡単に紹介されております。
また当時発売された懐かしい騎士ガンダムのおもちゃも掲載。個人的には現在も続く「BB戦士」シリーズよりも「元祖SDガンダム」シリーズのほうが好きでした。
この中で最も見ごたえのあるのは、後ろに載っていた【ラクロアの勇者秘蔵メモ】でしょうか。
企画当初の設定が多く記されているものなのですが、ぜひ購入して確認してみてください。
もう一つ付属品としてカードダスの筐体に付いていたディスプレイパネルが入っております。ファンには懐かしいものですね。十円玉を大量に持ってこの筐体の前に並ぶのが、子供のころの楽しみの一つでした。
感想
というわけで、『SDガンダム外伝 ラクロアの勇者・現代復活編』のレビューでした。
復刻版がわりと最近あったのでありがたみは若干薄いですが、それでも2014年の現代に再び『ラクロアの勇者』を手にすることができるのは本当に嬉しい限りです。
騎士ガンダムの新規イラストがたくさんあるスマホゲームの「ナイトガンダム パズルヒーローズ」は正直うらやましかったりしたのですが、やはり自分は電子データよりも実物のカードのほうが合っていると思いました。
今後『伝説の巨人』編以降もあるかはわかりませんが、とりあえず3月には現在の最新シリーズ『救世騎士伝承(スダ・ドアカ・ナイト・サーガ』の新作も発売予定となっていますので、まだまだ『SDガンダム』シリーズを楽しめそうです。
参考HP
- 新約SDガンダム外伝 救世戦士伝承 (公式HP)
- SDガンダム外伝 ラクロアの勇者 現代復活編 (プレミアムバンダイ)
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