先日、待望の4K液晶モニタを導入したのですが、42.5インチという大型モニタのため、付属スタンドで使用すると高さがあるため目線がかなり上のほうにいってしまい、首や肩が疲れることが多くなりました。
そこでもっとモニタの位置を下げるために、スタンドを外してモニターアームで運用することにしました。といっても、40インチ超のモニタですから重量があるため、安いモニターアームでは耐荷重を超えてしまいます。
大型のモニタでも問題なく使えるものとして、今回はモニターアームの有名ブランドであるエルゴトロンの「MX 45-214-026」を選びました。
さっそく、導入から使い勝手などを紹介したいと思います。
大型モニタの弊害
発表以来、ネット上で話題の4K/42.5インチモニタ「43UD79-B」(AA)を発売日に購入し、さっそく毎日使っております。
https://evafreak.com/hardware-lg-monitor-43ud79b/
モニタのスペックには満足しているのですが、4Kの解像度を生かすために42.5インチという大型モニタを選んだため、実際に机の上に設置すると画面上部を見るためにはモニタを見上げるような恰好をとらないといけないことがわかりました。
これにより首や肩が疲れて痛くなることもしばしばあり、長時間のPC作業が辛くなってきました。
このようになってしまうのはモニタの大きさがそもそも大きいのもありますが、付属スタンドを使用することで、モニタの位置がかなり高くなっているのではと考えました。
実際、メーカーのサイトを確認するとスタンド付きだと64.8cmの高さが、スタンドを外せば57.5cmと7cmも下がることがわかりました。
このスタンドがあるおかげでモニタ下部にスペースができますので一概に悪い訳では無いのですが、やはり作業する上でストレスになってしまうようだと本末転倒だと思います。
そこで以前のモニタでも使っていたモニターアームを導入し、スタンドを外すことでモニタの位置を下げることにしました。
モニターアームを選ぶ際の注意点
モニターアームを選ぶときは、個人的には耐荷重と折りたたんだ時の奥行きとを気にして選んでおります。
耐荷重についてですが、モニターアームは支えられるモニタ重量が決まっているため、耐荷重を超えるモニタをアームに取り付けると、アームがだんだんと下を向く”おじぎ”状態になってしまいます。
ただ、耐荷重よりも若干重いくらいであれば、固定するネジをキツく締めることである程度対処できます(それでも時間が経つと徐々に”おじぎ”してきますが)。予算の関係などもあるでしょうからどうしてもというのであればそれでもいいでしょうが、耐荷重にはできる限り余裕をもったほうが無難でしょう。
また、折りたたみ時の奥行きについてですが、安いモニターアームですと可動箇所が少なかったり狭かったりで思っていたよりもアームを折りたためず、モニタが前のほうに出っ張ってしまうことがあります。
また、モニタを後ろに引っ込めるためにアームを後ろに出っ張らせるような仕様になっているものもありますので(むかし買った安物がこれでした)、例えば机を壁にピッタリ寄せている場合などは注意が必要です。
できれば購入前に実物を見て、折りたたみ時の状態を確認しておくと良いですが、メーカーサイトなどを見れば折りたたみ時の写真がだいたい載っていると思いますので確認しておきましょう。
なお、補足ですがモニタとモニターアームを取り付けるネジの位置はVESA規格というもので決まっており、規格が合えば取付けできないことはありませんが、一部モニタはこのVESA規格がないモノ(例えば曲面モニタなどちょっと特殊な物)もありますので購入時にはよく確認しましょう。
また、VESA規格には100×100や100×200、200×200などといくつかの種類がありますので、購入予定のモニターアームが対応していないサイズでしたら変換アダプタを購入するなどしましょう(今回の場合も変換アダプタを使用しております)。
エルゴトロン MX モニターアーム 45-214-026
上記の点を注意して私が今回選んだのは、モニターアームでは有名なメーカーである【エルゴトロン】の「エルゴトロン MX デスクマウント モニターアーム 13.6kgまで 45-214-026」(AA)です。
「43UD79-B」はモニタ重量がスタンド無しで12.3kgでしたので、耐荷重13.6kgのこちらを選べば問題なさそうです。
なお、「45-214-026」よりも若干安く、ユーザーが多い「エルゴトロン LX モニターアーム 45-241-026(AA)も良いかと思ったのですが、こちらの耐荷重は11.3kgとなっており、吊れないことはないでしょうが不安だったのでパスしました。
組み立て・取付け
実際にモニタに取り付けてみます。アームの組み立ては簡単で、モニタにネジ止めするのと、机設置のためのクランプを取り付けるだけです。
こちらが「45-214-026」です。アーム自体の重量が3.64kgもありますので、持ってみるとズッシリします。
光沢があって高級感のあるアルミ。“ポリッシュドアルミニウム加工”というらしいです。
モニタを支えるバネ部。かなり固いです。
まずはクランプをアームに取り付けます。付属の工具を使って締めていきます。
これで完成。作業時間5分ほどです。
続いてモニタとアームを取り付けます。
モニターアーム側はVESA規格100×100ですが「43UD79-B」はVESA規格200×200なのでそのままでは取付けできません。
そこで通常は100→200変換アダプタを使いますが、今回購入したエルゴトロンの「45-214-026」には変換アダプタが最初から付属していたのでこれを使います。
変換アダプタといってもおおげさなモノでは無く、このようなプレート金具を四隅に取り付けるだけの非常に簡素なものです。
このプレートをアーム側とモニタ側にネジ止めしていきます。
これで組み立て・取付けは完成です。
最後にモニターアームを机に取り付けます。可動範囲はこんな感じです。
最も折りたたんだ状態ですと、机の端からだいたい15cmほどといったところ。
こちらは最大まで伸ばした場合。だいたい50cmほど手前までモニタを引っ張り出せます。
最大まで引っ張り出すことは稀でしょうが、思っていたよりも伸びる印象です。
感想
すべての作業を完了すると、こんな感じになりました。
付属のスタンドで設置していた時よりも、だいぶ目線を下げることができました。
モニタの高さはこれでほぼ机の上スレスレなので、これ以上高さを下げたいとなるとモニタ自体のサイズを小さくするしかありません。これでも疲れるようならそれもアリかなと思っていますが、とりあえずこれで様子を見たいと思います。
モニターアーム自体についてですが、エルゴトロンのモニターアームは今回初めて購入しましたが、重量のあるモニタにもかかわらず、かなりスムーズな動きをしてくれます。もちろんモニタがおじぎしてくるようなこともありません。付属のVESA変換アダプタも最初は細いプレートが不安でしたが、特に問題なく使用することができております。
奥行きに関しても、思っていたよりも出っ張らず、モニタ前の作業スペースが圧迫されるようなことはありませんでした。
私の机の奥行きは80cmと大きいほうなのですが、60cmの机でもモニタの前でノートを広げるくらいのスペースは十分にあると思います。
また、現在は使う予定がありませんが、高さ調整以外にも上下左右や角度もかなり自由に調整ができます。色々な位置で試してみましたが、どこでもピタッとモニタが止まってくれるのは、さすがブランド物だと思いました。
ただし、エルゴトロンのモニターアームは価格がそれなりにしますので、単純に高さを変えたいというだけでしたら、汎用品の液晶モニタスタンドというのも販売されております。
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使ったことはありませんが、価格はエルゴトロンのモニターアームの10分の1ほどと手ごろですので、お試しで使うにはこうした商品も良いかもしれません。
まとめ
至近距離で使うことの多いパソコン用のモニタですが、最近はモニタの高解像度や大型化が進んだため、私のように目の前のモニタを見上げるような形で使っているユーザーが増えているのではと思います。作業領域が増えるのは良いのですが、このような姿勢で使い続けると眼や肩・首にかなりの負担がかかるでしょうから、特に仕事で使う場合などには深刻な問題です。
高さや角度を調整できるスタンドが始めからついていればいいのですが、そうでない場合には今回紹介したようなモニターアームの導入を検討されてみてはいかがでしょうか。
追記:2年使ってみた感想
こちらのモニターアームを使い始めて2年が経過しました。モニタも変わらず「43UD79T-B」を使い続けておりますが、アームが弱くなることもなく、モニタがお辞儀することも一度もありません。たまにアームを伸ばしたり縮めたりすることがありますが、購入当時のままスムーズに動かすことができます。
やっぱりエルゴトロンのアームの剛性は他社に比べるとしっかりしている印象です。似たようなモニターアームでもっと安いものもありますが、安心と耐久性を考えると今回のアームは購入して正解だったと思います。
ただ、今後さらにモニターが大型化・重量化してくる可能性もありますので、もっと耐荷重のあるモニターアームも欲しくなるかもと考えていたところ、エルゴトロンから19.1kgまで対応した「HX」が登場していることを知りました。もし大型モニタを検討したときには、一緒に購入を考えたいです。