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ハイレゾ対応のワイヤレスイヤホン「SOUNDPEATS Engine 4」のレビュー

2023年に発売されたSOUNDPEATS社のハイレゾ対応カナル型ワイヤレスイヤホン「Engine 4」のレビュー記事。発売直後にもかかわらずVGP 2023SUMMERを受賞した話題のイヤホンですが、メーカー様より商品のご提供があって試す機会を頂いたので紹介させていただきます。

使い勝手などは同じくワイヤレスイヤホンのカテゴリにあり人気商品のAppleのAir Pods ProやソニーのWF-LS900Nと比較しております。音質だけでなく毎日使っているハンズフリー性能など、個人的に気になるポイントを紹介しております。

目次

開封と同梱品

商品が到着したので、さっそく開封していきます。パッケージはAir Pods Proにも似た高級感のある黒い厚紙パッケージになっております。

パッケージ

外箱には2023年夏のVGPを受賞したシールのほか、ハイレゾに対応したLDACの表記もあります。Air Pods ProなどFlac形式のハイレゾに対応しないイヤホンもまだまだある中でこれは嬉しいポイントです。

LDACのハイレゾ対応のワイヤレスイヤホン。

中にはイヤホン本体とそれを収めた充電ケーブルとの兼用ケース、さらに説明書やイヤーピースが入っております。イヤーピースは全3種。充電ケーブルはUSB-C to Aでした。

付属品は充電ケーブルとイヤーピース

ケースとイヤホンの外観

ここからはイヤホン本体と外観を見ていきます。まずは充電用ケース。黒ですが鏡面仕上げになっておりピカピカです。

充電ケースの本体は鏡面仕上げになった黒

ケースの下部には充電用ケーブルの差込口とリセットボタン。リセットボタンはペアリングがうまくいかないときなどに使用します。

下部には充電ケーブルの接続穴とリセットボタン

こちらは私が普段使っているAppleのAir Pods ProとソニーのWF-LS900Nとの比較。外形ではEngine 4が一番小さく見えます。

充電ケースの比較。外形が小さいためかEngine 4が一番コンパクト

充電ケースを上から。こうしてみるとEngine 4が一番厚みがありますが幅や高さが抑えられているので、手に持った印象も一番小さく感じます。

充電ケースの大きさ比較。やや厚みがあるが外形は小さい

充電用のケーブル差し込みは底部が多いですが、WF-LS900Nのような背面にあるほうが使い勝手がいいですね。

3種の充電ケーブル差し込み口比較

フタを開けたところ。開け閉めはどれもマグネットが付いていますが、フタを少し上に持ち上げるとそのまま開いてくれるAir Pods Proが一番開閉しやすかったです。Engine 4はフタを最後までしっかり開けないとちゃんと開いてくれません。

比較3種。

イヤホン本体の比較。こうしてみるとAir Pods Proの形状に目がいきますが、Engine4も手に持つ部分がかなり特徴的な凹凸がついていることがわかります。このおかげで自分はEngine4が一番手に持ちやすかったです。WF-LS900Nは高さが足りないためか充電ケースからとるときにいつも指が滑ってしまいストレス、Air Pods Proは持ちやすいですが手荷物部分が丸くて小さいので滑りやすいのが欠点です。

Air Pods Pro、WF-LS900Nとの大きさ比較。

実際にEngine 4を使う場合にはケースからイヤホン本体を取り出し、スマホなどペアリングしたい機器のBluetooth設定画面を開くとそこにEngine 4が表示されているはずなのでそれを選択すればペアリングは完了します。

非常に簡単ですが、私の場合は最初ペアリングが出来ず、いったん本体底面にあるリセットボタンを押して再度実行したところ、無事に接続できました。

実際に聴いてみて

さっそくEngine 4を視聴してみます。Flac形式のハイレゾ楽曲をPCに接続した場合と、スマホに接続した場合と両方で試しております。

WIndows上でハイレゾ楽曲を再生

まずはクラシック楽曲。様々な楽器が鳴るクラシックですが、どれもハイレゾらしい解像度の高い音を聴かせてくれます。コンサートなどのライブ感がすごくて穏やかな曲調でも音の世界に没頭できます。また、J-POPやアニソンでは賑やかな曲調をダイナミックで鮮烈なサウンドで体験できます。MP3などの圧縮音源では決して再生できないレンジの広いハイレゾの特徴音を見事に再現しており、高音質の恩恵を思う存分味合わせてくれます。

これらの高音質に寄与していると思われるのが、Engine 4の特徴である同軸デュアルダイナミックドライバーと、独自のデュアルクロスオーバー技術、2wayサウンドチャンネルでしょうか。

引用:SOUNDPEATS公式HPより
引用:SOUNDPEATS公式HPより

実際の音質は鮮烈で、音量を上げなくても頭に直接響いてくるようなクリアな音質がハイレゾの魅力だと個人的に思っていますが、そうしたハイレゾの魅力的な音楽を確実に体験できます。ニアフィールドのデスクトップスピーカーも置いておりますが、そうしたユニットで聞くのと割と遜色ない音がこの小さなイヤホンから出てくるのは不思議な体験です。

スマホ接続では屋外で視聴しておりますが、カナル型イヤホンの特徴である密閉性とハイレゾの高音質の相性が良く、電車の中でも快適に音楽を聴くことができました。また、数年前のワイヤレスイヤホンではブチブチと途切れたりノイズが入っていましたがEngine 4ではそういったことはなく、操作中も含めて快適に再生できたのは地味ですが使い勝手に直結する部分でしたので良かったです。

Engine 4の良かった点

実際に一週間程度、屋内外・PCとスマホなど様々なシチュエーションで使ってみて良かった点を書いておきます。

コスパ高いスペック

Engine 4は1万円以下と割と安価で販売されているイヤホンですが、前作「Truengine 3SE」と比較して最大96kHz/24bitのハイレゾ音源が楽しめるLDACに新たに対応しており、視聴でもクリアな音質で聴けたのはこのLDAC対応が大きかったと思います。最大再生時間も約6.5時間から約12.5時間と再生時間はほぼ倍以上にスペックアップしており、毎日充電しなくても良くなった点は素晴らしいです。

また、2台の端末に同時接続できるマルチポイントにも対応しており、パソコンで音楽を聴きながらスマホの着信待ちも可能なので、複数のデバイスを持ち歩く必要が無くなります。

手触りの良いデザイン

特徴的なイヤホンのデザインは光沢のある表面に細かい凹凸がついており同価格帯の他社製品に比べて凝ったデザインになっております。

本体外観。本体の手に触れる部分が特徴的なデザイン

イヤホンの着脱は毎回行う作業なわけですがソニーのWF-LS900NやAir Pods Proよりもしっかり掴みやすく落としにくいデザインなので、この部分についてはかなり気に入っております。というより価格が高いWF-LS900Nなどと比べても高級感がハッキリとわかるくらいで、これがそれらよりも安いのがちょっと信じられない気持ちです。

なお、カナル型で重要なイヤホンの重さですが、片耳で6.5gとなっており、それなりの時間装着していても気にならない程度の重さでした。

ハンズフリーでの使い勝手が良い

個人的にイヤホンを使う機会が多いのは運転中でして、必然的にハンズフリーで使えるイヤホンを重宝しております。Engine 4もハンズフリーでの使用が可能ですが、着信受付と切る操作は左右どちらのイヤホンでも2回タップすればよく分かりやすいです。この点、Air Pods Proは操作する場所がいつもわからなくてイライラしていたので、側面が平らなデザインでタップする場所で迷うことがないEngine 4は最適でした。

また、通話音声もかなりクリアでして、カナル型ですと口元からはだいぶ遠いわけですが、声を張って出さないでも相手方に過不足なく聞こえるのもポイント高いです。この点、意識的に大きな声を出さないと相手に聞こえないWF-LS900Nとは段違いの印象でした。

Engine 4の残念な点

こちらは使っていて気になった・残念な点をあげます。

本体サイズが大きい

持ちやすさやデザインは優れていると感じるEngine 4ですが、同時に本体サイズがWF-LS900NやAir Pods Proと比べると特に耳に装着したときにかなり大きく感じます。

Air Pods Pro、WF-LS900Nとの大きさ比較。

カナル型なので落ちないようにするためにはある程度、耳に押し込む必要があるわけですが、個人的に耳が少し小さめの私にはEngine 4は大きく感じました。イヤーピースで多少は調整可能ですが、実際に歩きながら使っていると落としそうになることがしばしばありました。

指紋やキズが目立つケース

ここは非常に残念なポイントなんですが、収納と充電の兼用であるケースが光沢のあるものになっており、触ると指紋がかなり目立ちます。

指紋がつきやすいのは非常に残念なポイント

イヤホン本体と同様、出し入れするたびに毎回触るケースなのになぜ指紋が目立つケースを採用したのか疑問です。もちろんラバーケースなど別売りのカバー(売っていればですが)を買えば防げますが、別売品を買う前提の仕様には首をかしげます。

ワイヤレス充電に対応しない

これは他社製品も同様のことですが、少々の価格上昇があってもワイヤレス充電には対応してほしかったです。Engine 4は長時間再生を可能にし、さらにケース自体がバッテリーでもあるので毎回充電する必要がありません。だからこそ手軽にサッと充電できるようになっていれば、より気軽に持ち運び・管理ができたのにと思います。

ワイヤレス充電規格であるQiは2023年~2024年には(AppleのMagSafeをベースにした)次世代規格の製品が登場するともいわれており、こうした次世代規格対応を含めて次回作に期待したいです。

まとめ

以上、Engine 4のレビュー記事でした。

この価格帯のワイヤレスイヤホンは玉石混交のため、ブランド品かよほど評判がよくないと手に取る機会は少ないのですが、実際に聴いてみるとそのハイスペックぶりを実感できます。特に今年は使っていたAir Pods Proの片耳が突然壊れてペアリング不可に→もう少し安いWH-1000XM4を購入して試したところ、ハンズフリーの性能がかなり劣りガッカリ、という状況でしたので、Engine 4の操作性とクリアな音質には余計に驚かされました。今時のワイヤレスイヤホンらしくハイレゾの再生&音質も良好ときて価格が1万円以下というのですから、正直これに勝るイヤホンはなかなか無いのではないかと感じました。

一方でデザイン重視のためかケースが光沢で指紋が目立つのは残念でした。製品よりもその周りで評価が下がるのは残念です。

ともあれ充電時間も2時間程度で最大再生時間が12.5時間とスタミナも有りますし、数年前とは隔世の感がありますね。普通の使い方であれば、音楽を聴くのもハンズフリーもコレひとつで相当な満足度が得られると感じました。もし、数年前のワイヤレスホンを使われている方がいらっしゃれば、安価ですし一度Engine 4をお試しになってみてはいかがでしょうか。

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